新素材の活用で新しい補綴物が登場(3)

グラフ旭川4月号(2013年)の投稿より引用加筆です。

新素材の活用で新しい補綴物が登場
山田歯科医院院長山田雅昭

最近の歯科の素材の発展にはめざましい物があります。
また、その素材をさらに改良・応用の転換をすることによって、より良い白いクラウンや新素材義歯が作られるようになりました。
今回は、銀歯から白い歯へ変えたい患者さんのための、高密着型義歯の紹介をしたいと思います

<<高密着型義歯(1)>>

ポリプロピレンという新素材を使った入れ歯、ブリッジそしてクラウンです。その情報や費用、保険(一部)適用などについて、昨年NHKゆうどきネットワークで紹介されていました。

従来の合成樹脂の入れ歯は水分と一緒に口の中の雑菌が入り込みやすいため、悪臭を発生させ、長く使っていると壊れやすいのです。

今回開発された、ポリプロピレンを主素材として、様々な成分を配合して吸水性が低く、強度や耐久性もある物になった。
(商品名ウェルデンツ)<http://www.weldenz.com/index.html

入れ歯としての特徴。
1)無菌性樹脂素材のため、洗浄剤をほとんど必要としません。
2)アレルギーの原因にならないので安心です。
3)薄くて軽くて丈夫です。
4)審美性に優れています。
5)装着感に優れています。
6)長期使用においても臭いません。
7)お口の中が広く清潔になります。
8)優しい素材のため天然歯を痛めません。
9)とても経済的です。
10)金属は一切使用しないので安全です。

メーカの説明によると、
”WELDENZとは 世界初の製品です!
できる限り残った歯を削らず、歯を大切にする発想から生まれた取り外しの自由な衛生的である人工歯の登場です。
今までになかった発想
ブリッジやクラウンでも着脱式で作ることができるため、大変衛生的です。入れ歯のようなブリッジ、ブリッジのような入れ歯、残っている歯を削らずにうまく使いながら、ウェルデンツの特殊樹脂を使うことによっていままでにできなかったモノができるようになりました。”

保険の適用について!!
昨年NHKゆうどきネットワークで紹介されて、放送中に健康保険でも出来ると行っていました!
しかし、内容にに誤解があるので、追加説明をします。

保険適用部分は、
ウェルデンツ(特許・薬事認可製品)=ポリプロピレン樹脂(昨年秋認可)
上記素材単体でで、適用部位は前歯・小臼歯のみです!
保険の適応名として、<硬質レジンジャケット冠・加熱重合の材料として=758点>
(義歯(入れ歯)、ブリッジなどには適用になりません!!!)

実際の臨床上の適応では、小臼歯のみ(前歯部では他の方法があります)
保険点数
1回目(生PZ形成)306点+(印象)64点+(咬合)16点=386点
2回目(硬質レジンジャケット冠セット)758点+(装着料)45点+(セメント料)16点+(維持管理料)100点=919点

ただし、自ポリプロピレン義歯は医院での制作は難しいので対応技工所外注、および対応歯科医院が少ないので、下記歯科医院でしか、制作出来ません!
都道府県別提携歯科一覧
http://www.weldenz.com/dentist.html